親のための大学受験サイト

親に言われて嬉しかった言葉は?

受験生を勇気づけるのはどんなひとこと?
ここでは、受験生が「これは効いた!」というお父さま、お母さまからの“言葉のビタミン”をご紹介します。

1日1日を大事に生き、生きるために勉強しなさい

両親から 東京医科歯科大学

縁がある大学に受かる。

不安になって相談したとき親から 立教大学

時間ではなく質を気にしろ

高3の春なんとなく勉強していたとき父から 明治大学

自分のやりたいことをしなさい。

悩んでいたとき父から 津田塾大学

自慢の娘。

受験に臨むとき母から 東京大学

受けてみないと結果はわからないからチャレンジしてみたら?

母から 青山学院大学

あれだけ勉強したんだから大丈夫

母から 青山学院大学

大事なのは結果じゃなくて過程、あなたがどう頑張ったかが大切

友人が合格して不安を感じていたとき母から 早稲田大学

どこへ行っても私にとってあなたの価値は変わらない

不安だった時母から 大阪大学

結果が出るのには時間がかかると思うけど、努力は裏切らない

模試ができなかったとき両親から 東北大学

問題は難しくて当然、自分の力を信じて答えを絞り出してこい

受験前日母から 東京大学

諦めるな、現実を受け止めて次のことを考えろ

センター試験の手ごたえがなかったとき母から 名古屋大学

 

 

 

こんな時親はどうすればいいの?

6つのケースでチェック!
受験生のわが子の自己肯定感を育てる声のかけ方&接し方

CASE 1 成績停滞気味でモチベーションが下がっている

話を聴いて気持ちを整理する手助けを
モチベーションが下がっているときには本人にもその原因がわからない、うまく言えないことが多いもの。「なぜ大学受験をするのか、それが自分の将来とどうつながっているのか」というビジョンを見失っている可能性も。励ましがプレッシャーにならないように、本人が自ら目標や自信を取り戻せるようなお膳立てを。成績の話や親の気持ちはいったん胸に留めて、「何のために勉強したいのか」「将来の夢やどんな人間になりたいのか」について、本人の話に耳を傾けてみましょう。思いを打ち明けやすいように、相槌を打って話を聞いたり、頷いて話を受容するなど、会話にはゆとりと心遣いを。夢をありありと語ることは、自分からやる気を取り戻し、モチベーションを回復するきっかけになります。

 

・問い詰めたり叱るのはNG
・好きな分野や得意教科の話題で弾む会話を
・聴くことは相手に安心と自信を与える

 

OKワード

〇「うん、そうだね、わかるよ」
〇「それからどう思ったの?」
〇「受験勉強で得た知識はこれからの人生に活きてくるよ」

NGワード

×「この点数で間に合うの?」
×「誰々さんはもう志望校決めたらしいよ」

 

 

CASE 2 進路選択に賛成できない

わが子の将来なりたい姿に共感してみましょう
価値観が多様化し、AIやデータサイエンスといった新分野で活躍する人財が次々と育つ第4次産業革命時代。従来の文系理系では分けられない学部も増え、これまでにない学びの領域が台頭しつつあります。したがって、わが子の選択を保護者の価値観でダメ出しするのはNG。将来の可能性を狭めることになりかねません。それでも偏差値や学校名に納得できないときは、否定したり非難したりせず、わが子の希望ファーストで夢や目標に寄り添い、共感することから始めましょう。そのうえで、安易な選択をしていそうな時にこそ「こんな大学もあるよ」「やりたいことで選んでる?」と提案しつつ、「この道に進むにはこの大学のこの学部」という専門性や最新情報を親子でリサーチするといいでしょう。保護者も情報更新が不可欠です。

 

・本人の考えと大学の最新事情を受け止めて、 適切なアドバイスを
・新しい価値観を取り入れ、古い価値観は捨てる

 

OKワード

〇「その分野は新しくて面白そうね」
〇「こんな学部もできたんだね」

NGワード

×「聞いたことない名前の大学だな」
×「地方の大学だけど大丈夫?」

 

 

CASE 3 部活に夢中で勉強しない

打ち込む姿を受け止めてメリハリある時間配分を
部活で得られる仲間や経験はかけがえのない一生の財産。さらに、部活で培った体力や忍耐力は受験勉強にも発揮されます。勉強時間をしっかり確保できれば、部活との両立はむしろプラスと言えます。一方的に部活より勉強というジャッジをせず、ありのままの姿を受け入れて応援しましょう。疲れて帰宅したところに頭ごなしに「勉強は?」と言われても、本人には響かないもの。家でのリラックスが勉強にも部活にも役立つように、生活面のサポートを。例えば、眠くなる時間帯に無理に勉強させようとせず、帰宅したら食事やお風呂、睡眠などで一息入れさせて、疲労回復できる環境を整えるのも手。その分朝早く起きて勉強するなど、生活リズムにあった時間の使い方を。

 

・今は心配でも後から活きてくるのが部活の経験と心得て
・ありのままのわが子を受け入れる

 

OKワード

〇「お疲れさま、今日も頑張ったね」
〇「朝勉強したいなら6時に起こそうか?」

NGワード

×「部活ばっかりやってていいの?」
×「勉強は進んでるの?」

 

 

CASE 4 イライラ・カリカリに遭遇

時には距離を置いて有意義な沈黙を
勉強に打ち込んでいる時には、うまくいかないことやちょっとしたつまずきで、イライラが募るもの。塞ぎ込んだり、暴言を吐いたりすることもあるかもしれません。あまりためこませないように、できる限り些細な兆候を見逃さず、見守っていることを伝えましょう。顔色が悪そうなら「夕べは眠れた?」食欲がなさそうなら「何か食べたいものある?」など。無理に介入しようとせず、ガス抜きすることで話しやすい雰囲気作りを。しかし時には思いやりの言葉や態度さえ届かないこともあるものです。こんな時は動揺せず、あえてそっとしておくことも必要です。沈黙は決して悪いことではありません。何か言わなければと気にしすぎなくてもいいのです。大切なのは親子が安らげる空間に共にいるということ。会話が生まれない場面でも、それは本人にとって深く考えたり、模索したりしている有意義な時間であるかもしれません

 

・些細な兆候を見逃さない
・言葉や態度が届くよう、信頼関係づくりを大切に

 

OKワード

〇「どうしたの? 夕べは眠れた?」
〇「何かあった? お茶でも飲む?」

NGワード

×「なんだその態度は」
×「何があったのか言わなきゃわからないでしょう」

 

 

CASE 5 模試の結果に落ち込んでいる

不本意な結果をどう巻き返すか日々の小さな目標設定を
模試の判定が不本意だったからといって、親も一緒に落ち込まないで。2020年の大学入試改革の意図を思い出してください。「知識・技能」だけではなく、「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」が評価されるのです。不本意な結果を気にしすぎず、あきらめない力を試すチャンスとポジティブに捉え直してみたらどうでしょう。実際に、成績は努力次第で伸ばせるのですから。まずはしっかりと模試の復習からリスタートを。情報を集め直したり、スケジュールを組み直したり、日々の小さな目標設定から戦略を立て直すチャンスです。例えば、英単語を1日100個覚える、いつまでに参考書の何ページまで終わらせるなど、1日単位もしくは1週間単位の目標を立てたら、それを焦らず見守りましょう。お子さまが目標を達成したら、努力の過程を褒めて伸ばす。そうすることで仕切り直しスタートができます。

 

・模試の結果に一喜一憂しない
・あきらめない力を試すチャンス、とポジティブに捉え直す

 

OKワード

〇「どこへ行ってもあなたの価値は変わらないよ」
〇「頑張る姿がかっこいいぞ」

NGワード

×「なんでこうなっちゃったの」
×「志望校下げるか?一浪するか?」

 

 

CASE 6 スマホばかりいじっている

親子で納得のいくルールを作る
わが子が日常生活で大切にしているスマホの役割や価値が親とは異なっていたとしても、「勉強できていないのはスマホを持ったからだ」と全否定せず、親の正論を押し付けないようにしたいもの。スマホを使うことをやめさせるのは難しいので、勉強などの決まった時間帯は親がスマホを預かる、ゲームに充てる時間を決める、アラームを設定するなど、取り扱いに関してお互いに納得のいくルールを作るのがおすすめです。また、東進の高速マスターの活用など、スマホも勉強のためのツールとして活用させることで、自分でけじめをつけさせるのも良いでしょう。それでも難しい場合は、勉強の環境にスマホの使えない場所を導入してみては。図書館や予備校など、周りが集中している環境を利用するなどして、本人が自分自身で変わることが一番の解決策です

 

・本人にルールを作らせる
・親子でルールを作る
・スマホを全否定せず、勉強にも使わせる

 

OKワード

〇「スマホが邪魔ならいつでも預かるよ」
〇「スマホで隙間時間をうまく使ってね」

NGワード

×「スマホばかりいじってないで勉強しなさい」
×「スマホ取り上げるぞ」

 

 

 

受験費用、学費、奨学金レポート

親子で話し合っておきたい大学にかかるお金の準備と使い方

大学生活や学生生活に必要費用が上昇するなか、2020年から始まった「高等教育の修学支援新制度」(無償化)。これより給付型奨学金が手厚く拡充されるようになりました。

それでも、新型コロナウイルスの感染拡大による社会や経済の大変化を前に、学費捻出の不安は尽きません。ここでは、受験・入学・学生生活のための費用や、それらをカバーする奨学金、授業料免除について解説します。

親世代にとって、一部の限られた学生が借りることのできるというイメージだった奨学金は、現代の多くの学生にに広く活用されるものとなっています。大学にかけるおかねについて、いつ何にどのくらい費用を充てるのか、それをどんな方法で賄うのか、お子様の将来の夢や目標にどうつながっていくのか、親子で話し合う時間を持ってみませんか。

 

大学入学から卒業までにかかる費用
いつ、何に、どれくらい?

大学受験にかかる費用

『私立大学新入生の家計負担調査2019』(東京私大教連)によると、受験料や交通費等の受験費用は、自宅外通学生が268,800円、自宅通学生が247,100円と、結構まとまった金額になっています。ほかに、模擬試験や講習受講にかかる費用、受験する大学の数や組み合わせによって異なるものですから、まとまった入学金から細かな諸費用まで、お子様の受験スケジュールにかかる費用をトータルにつかんでおきましょう。

1.願書(募集要項)の取り寄せ
国公立大学は無料ですが、私立大学は無料と有料(数百円~千円程度)とがあります。

2.入学検定料(受験料)
共通テストの検定料は現時点では未公表ですが、センター試験と同額であれば、18,000円(3教科以上受験の場合)、国公立大学の2次試験は前期・中期・後期日程が各17,000円です(一部の公立大学では、異なる料金を設定している大学もあります)。

私立大学は大学によって異なり、共通テスト利用方式で15,000~20,000円程度、個別試験方式で30,000~35,000円程度のところが多いようです。私立大学の共通テスト利用方式は、各大学の個別試験を受ける必要がなくても、共通テストとは別途に検定料が必要です。例えば、国公立大学志望で、国公立大学の前期日程と後期日程の試験と、私立大学3校(共通テスト利用方式1校、個別試験方式2校)の計5校を受験する場合は、約140,000円かかることに。

同じ大学における複数回受験(複数の学部を併願する場合や、同じ学部であっても異なる試験方式で受験する場合)について受験料の割引を行っている大学もあるので、利用して費用を抑えることもできます。

3.模擬試験や講習受講
大学入学共通テストを前に、講習受講や全国模試による力試しを希望するお子様も多いでしょう。高3になって慌てるよりも、高校入学時からお子様の性格や学生生活に合わせた年間を通じた計画を立てておきたいものです。

4.その他
学校の下見や試験会場までの交通費や宿泊費など。

 

大学入学にかかる費用

1.入学金
合格した大学に入学する意志がある場合、入学金を納入して入学手続きに進みます。国公立大学と私立大学を併願するときに注意してほしいのが、第2志望の入学手続きの期限が、第1志望の入試や合格発表よりも前に設定されているかどうか。この場合、第1志望校に合格して入学することになっても第2志望校の入学金は返還されません。複数の大学を受験する場合は、入学しなかった大学の入学金について費用がかかることを覚えておきましょう。

2.学費
授業料や施設設備費、諸会費を春と秋の2回に分けて納入するのが一般的です。初年度の春学期分については、入学金と同時振り込みとしている大学も多いようです。金額は学校や学部で異なりますが、大学にかかるおかねの最大の出費金額にあたるといっていいでしょう。国立大学の学費は、定められた標準額(昼間部の場合は入学金+授業料で817,800円)の120%を超えない範囲で各大学が入学金や受験料を自由に設定できることになっています(授業料は、学部によらず同額です)。千葉大、東京藝術大、東京工業大、東京医科歯科大、一橋大で授業料が値上げされましたが、その他の国立大学では標準額と同額に設定しています。

公立大学の授業料は概ね国立大学に準じますが、入学金については大学を設置する地方公共団体(自治体)の出身者を優遇することが多いようです。例えば、東京都立大の場合、東京都の住民であれば入学金は141,000円ですが、それ以外の者の入学金は282,000円、名古屋市立大の場合は、名古屋市の住民であれば入学金は232,000円ですが、それ以外の者の入学金は332,000円となるなど。

私立大学では、同じ大学でも学部系統によって学費が異なります。「文科系」では約117万円で国立大学の約1.4倍、「理科系」では約154万円で国立大学の約1.9倍、さらに「医歯系」では約482万円で国立大学の約5.9倍となっています。

3.その他
大学にかかるおかねにはうっかり失念しがちな諸費用もありますので、忘れずにリストアップしておくといいでしょう。履修する授業ごとに必要な教科書などの教材やノートパソコンの購入、実習費、ユニフォーム代が別途必要となったりする大学・学部もあるので、あらかじめ確認を。入学式のスーツや靴は就活にも使えるものを前提に購入するケースが多いようです。大学進学を機に一人暮らしを始める場合は、引っ越しにかかる費用や家賃、新生活に必要な家財道具も必要です。

 

学生生活にかかる費用

生活費には住居費、食費、教養娯楽費、書籍・勉学費が含まれます。自宅生と比べて、自宅外通学生で膨らみがちで、国立大学で約2.9倍、公立大学で2.7倍、私立大学で2.6倍の費用を要します。それらを賄うのは、家庭からの給付(仕送り)が大半を占め、そのほかに奨学金やアルバイト収入が充てられています。首都圏における自宅外通学の私立大学生では、高い割合を占める生活費は住居費です。その平均額の推移を見ると、1986年では仕送り103,000円に対し住居費は34,700円で差額は68,300円あったものが、2019年は仕送り85,300円に対し住居費は63,400円で差額は21,900円へと減少しました。これでは、奨学金やアルバイトによる収入がなければ、生活が成り立たないことがわかります。

 

現代の大学生に広く活用されている奨学金

奨学金とは、経済的理由により修学に困難がある優れた学生等に対し、教育の機会均等および人材育成の観点から「貸与」あるいは「給付」の経済的支援を行うもので、
①経済的援助が必要な学生を対象
②学業成績が優秀な学生を対象
としたものとがあります。

国の奨学事業を行う日本学生支援機構(以下、JASSO)によると、2020年度には大学に進学した学生の2.7人に1 人が何らかの形で奨学金を利用しています。 JASSOのほか、大学や地方自治体、交通遺児育英会などの団体が独自に行っているものもあります。JASSOのホームページには大学や地方公共団体の奨学金などの情報が掲載されており、検索することができます。

1.給付型
原則として返す必要のない奨学金。卒業後に返還に追われる心配がありません。しかし募集人員は少なく、家庭の経済状況や高校での学業成績などの条件が決められています。2020年度から始まった「高等教育の修学支援新制度」(無償化)も給付型。学習意欲等のある経済的に困難な学生に対して、授業料・入学金を免除または減額し、返還が不要な給付型奨学金を支給するものです。

2.貸与型
卒業後に返還が必要な奨学金。「無利子型」と「有利子型」があります。無利子型は借りた金額と返す金額が同じです。有利子型は借りた金額に加えて利子の支払いが必要となりますが、借りるための条件が緩やかだったり、毎月支給される金額が大きかったりするため、必要以上に借りてしまうことのないよう、将来的な返還計画を考えて申し込む必要があります。

3.減免型
現金を受け取る奨学金と異なり、大学の入学金や授業料等の一部もしくは全部の支払いを免除する奨学金。大学独自に授業料減免制度を設けているケースも多く登場しました。「予約型」として入学前に申請し、合格後に入学後の奨学金給付を予約できるものや、入試の成績優秀者に奨学金が支給されるものなど、受験生が経済的理由で就学困難になることがないように配慮されています。

4.大学独自の支援
学生の置かれた状況や社会的要請を踏まえて、大学による経済的支援も講じられています。大学独自の給付型奨学金や学費減免制度が拡充されつつありますので、目標とする大学について、お子様と一緒に調べてみましょう。

・東京大学「東京大学学部学生奨学金」
・東北大学「元気・前向き奨学金」
・九州大学「中本博雄賞修学旅行支援奨学金」
・早稲田大「めざせ!都の西北奨学金」
・慶應義塾大「学問のすゝめ奨学金」
・立教大「『自由の学府』奨学金」
・明治大「特別給費奨学金」
ほか

5.新型コロナウイルスの感染拡大対策
しばらくは混乱の続くであろう新型コロナウイルスの感染拡大に対する支援策も確認しておきましょう。遠隔授業に必要な通信環境整備のための支援金支給、2020年度の学費納入期限の延長、給付金の支給、授業料の貸与など、目標とする大学がどのような支援を行っているか調べてみましょう。政府による緊急対応措置「学生の“学びの支援”緊急パッケージ」もぜひ活用してください。

6.その他
奨学金は入学後に発効するケースがほとんどです。入学手続き時には間に合わないため、入学金等が不足しそうな場合など、各種ローンの利用を考えるケースもあるでしょう。それには、国や銀行が行う教育ローンや、大学が民間企業と提携して実施する学費ローンがあります。学生本人が借り手となる貸与型の奨学金とは異なり、保護者が借り手となります。

 

高等教育の修学支援新制度(無償化)

2020年度から始まった「高等教育の修学支援新制度」(無償化)は、「真に支援が必要な低所得者世帯の者に対し、社会で自立し、及び活躍することができる豊かな人間性を備えた創造的な人材を育成するために必要な質の高い教育を実施する大学等における修学の支援を行い、その修学に係る経済的負担を軽減することにより、子どもを安心して生み、育てることができる環境の整備を図り、もって我が国における急速な少子化の進展への対処に寄与する」という目的で、消費税の増収分を財源として行われます。

具体的には、家庭の年収や成績など一定の条件を満たした学生に対して支援を行い、授業料等の減免に加えて、生活費として月額最大75,800円の給付型奨学金を支給するものとなっています。授業料等の減免額、給付型奨学金の支給額は、家計の状況や通う大学が国公立大学か私立大学かによって変動するほか、給付型奨学金については、自宅から学校に通うのか、自宅外(寮や下宿等)から通うのかによって変わります。

たとえば、住民税非課税世帯で国立大学に入学し、自宅から通学する場合は、入学金と授業料が全額免除となり、さらに毎月29,200円の返還不要の奨学金を受け取ることができます。支給対象となるには、家計基準に加えて学力の基準をクリアする必要があります。申込時に高校3年生である場合、基本的な基準は「高等学校等の指導要録における各教科、科目等の評定の平均(2021年度入試からは「学習成績の状況」に名称変更)が3.5以上であること。」ですが、この基準を満たさない場合でも、「将来、社会で自立し、及び活躍する目標をもって、進学しようとする大学等における学修意欲を有すること」が認められれば支給対象となることができます。

自分が対象となっているかどうかは、JASSOのホームページの「進学資金シミュレーター」から確認できます。自分がいくらくらい奨学金を利用する必要があるのかをシミュレーションすることもできます。
新制度の支給対象となった場合は、大学に入学後も一定以上の成績を収め続けることが求められます。やむを得ない事情なしに修業年限(通常4 年)での卒業ができないことが確定する、出席率が5割以下になる、などした場合は、支援を打ち切られてしまいます。支援を受けることで夢や目標をかなえていくという自覚が欠かせません。

なお、大学に対しても新制度の対象となるための基準があり、対象外の大学に進学した場合は新制度の支援を受けることはできません。対象校のリストは文部科学省のホームページで『高等教育の修学支援新制度の対象機関リスト(全機関要件確認者の公表情報とりまとめ)』として公表されています。新制度の利用を考える場合は、志望大学が対象となっているのかを確認しておきましょう。

 

 

 

いつどこでどんなサポートが必要?

激変する受験制度や社会環境。お子様の不安を受け止め、自信を高める親の出番を確認しましょう

大学入学共通テスト導入による受験制度の度重なる変更や、新型コロナウイルス感染拡大による思わぬ長期休校など、高校生活に異例の事態が続きました。先の読めない状況でも、お子様が悔いのない高校生活を過ごすために、親にできるサポートを見直してみませんか。

広い視野と長い目でお子様の日常を見守り、ここぞというときには全力で不安を取り除き、どんな時も成長を後押しすることは普段通りで。過度な振る舞いは必要ありません。東進からのアドバイスも参考に、高校生活のスケジュールを再点検し、お子様のためにできることを親の立場から把握しておくと、親の不安も適切に解消できるでしょう。

 

お子様の成長につながる時間と行動のトータルな見守り&応援を

予測の難しいコロナ社会においては、親であっても経験のない不安を覚えることがあるかもしれません。気づかないうちに、家の中までピリピリした緊張ムードになっていませんか?

夏休みの返上や自宅学習の工夫などで自分のペースを必死にキープしてきた子どもたちの努力はすばらしいもの。勉強はもちろん、好きな部活や特技を伸ばす習い事、地域とつながるボランティアなど、高校生活を通して主体的に取り組もうとする活動を見守りながらも、まず親としては、説明会や面談などをはじめ、子どもだけでは決められない・わからないことについて一緒に考え、寄り添い、語り合う心がけを。その時間と行動が、大学で何を学びどう生きるかというお子様の選択につながることが大切なのです。

プレッシャーになるような「勉強したのか?」という言葉や「○○さんは大学決まったんだって」と比べるような言葉には気をつけたいもの。お弁当のおかずに好物を入れたり、一緒に大学の下見に出かけたり、普段と変わらない日常のあらゆる場面から、応援する気持ちは伝えられるものです。

 

予測の難しい今だからこそ時間の使い方を見直そう

受験は誰もが通る道。そして、時間の流れは、いつでもどこでも誰にでも平等です。悔いのないように、高3生の振り返り・見直しの時間はもちろん、高2、高1のうちから将来を考える時間を最大限に活用しましょう。

東進の教育システムの柱である「高速学習」が目指すのは、お子様の高校生活の充実です。映像を駆使したIT授業と、やる気と理解度に応じて進む先取り学習により、高校生活と並行して、基礎の定着や入試全範囲の修了など自由自在な学習計画を立てることをサポートします。学校や家庭に加え、東進の実力講師陣や担任、大学の先輩となる助手まで、受験や学習のプロの力を最大限に活用したチーム総力戦なら、時間管理から健康管理までのあらゆる角度からお子様の気持ちやコンディションを汲み取る環境が整います。

親の出番はここ!

進路説明会
最新の進路情報を保護者の立場からお子様と共有しましょう

三者面談
お子様の思いに対して、黙らず、けんかせず、任せきりにせず、意思の疎通を

奨学金検討
利用するかどうか、親子で共通理解を持っておくことが大切です

 

高1生

お子様とチェック
高校合格時はお子様の自己肯定感や将来に対するモチベーションが高まる時期。
高校生活でどんなチャレンジをするか、進みたい大学はどこかを話し合いながら、夢につながる行動を親子で計画しましょう。

 

高2生

お子様とチェック
夏休み(春休み、冬休み)の過ごし方は千差万別。講習や模擬試験、部活などで忙しくなる一方で、心身ともに不安定にもなりがちです。
コロナ対策はもちろん、生活管理に気を配り、時間の過ごし方の見守りを。

 

高3生

お子様とチェック
いよいよ受験本番。高校生活の集大成の時であり、さまざまな試練も経験します。思うような結果を出せなかったり、周囲との比較に苦しんだりすることも。
子どもの一番の理解者として、否定せずに応援しましょう。

 

 

 

親子の健康習慣(メンタル編)

たまってしまう不安やストレス
あきらめる前に、今できることを

受験は人生の一大イベント。親子にとって、不安やストレスのたねは尽きないもの。いつの間にか少しずつ蓄積される心の負担を限界にしないためには、抱え込まずに手放すに限ります。しかし、頭ではそうわかっていても、うまくいかないのはなぜでしょう。たとえば、考えたり悩んだり、「頭」だけで解決しようとしていませんか。脳は日々のあらゆる疲れを処理しています。負担がかかり過ぎると、日常の活動を調節する能力やパフォーマンスが奮わなくなり、神経過敏や情動不安定になったり体調不良に陥ったりするなど、その影響は想像に難くありません。

そんなときは、考えるより行動を。放っておけば膨れあがりそうな不安やストレスは、小さく分けて対処してみましょう。日常の中でできる簡単な変更や無理のない習慣などを実践して、トータルで見直したり組み合わせたりしながら、改善できそうなことから変えてみる。すると、思わぬパフォーマンスの向上や心の回復、自分や家族への信頼につながる気持ちの変化などを体験できるかもしれません。小さな気づきを大きな変化につないでゆく無理のないメンタルケア習慣。ぜひ、お子様と一緒に保護者も気軽に取り入れてみましょう。

 

悩みを大きくしない&させないための1日3分セルフチェック

メンタルの不調は、ある日突然現れるわけではありません。日常の行動や言葉や態度の端々から現れる予兆を軽くあしらわないことは、誰でもできる簡単で強力なメンタルケア。日常的なチェックを習慣にすると、保護者がお子様の様子を確認するのはもちろん、保護者自身の自己管理にも役立ちます

おすすめは、1日に3分間ほどわが子と自分自身を落ち着いて客観的に眺めること。気になるなと感じたら、声をかけて話を聞いたり環境を変えたりするきっかけにすれば、ケアも大袈裟になりません。簡単なチェックリストを紹介しますので参考にしてください。その際はお子様や家族の粗探しや揚げ足取りに走らないように気をつけて。それではむしろ逆効果。3日、1週間、1ヶ月と見守ることで、「いつも通り」が「いつもと違う」と気づけるのです

 

ストレスをためないための「ある行動」とは?

脳は、迫る危険や不安や恐怖などに対して心身の緊張状態で備え、それらが去ればリラックスして活動状態に戻る神経回路を常に働かせています。こうして日々「生きる」という究極の目標を達成し続けているわけです。ところが、複雑な現代社会では、脳にストレスのスイッチが入りっぱなしということも少なくありません。そのため、「大丈夫」と感じられる回路の働く機会が減るほどにメンタル不調も増えてしまいがちに。そこで日々のセルフチェックの出番です。

メンタル不調に気づいたら、脳の活動モードを呼び起こす一工夫を。いつもの行動を、安心や満足や幸福を感じる行動に変えてみましょう。眠る時には「よかった」「大丈夫」と思い浮かべて眠る、食事は「おいしそう」「おいしい」「おいしかった」と味わって食べる、勉強するときには「大学に合格した自分」をありありとイメージして取り組む、という具合です。

コツは難しく考えないこと。ただ行動するだけです。はじめのうちはピンと来なくても、続けるうちに習慣になって、自然な笑顔でも出たらしめたもの。思い出してください、脳は目標を達成するために心身を制御する回路を持っています。日常の行動に満足を重ねていく習慣は、心身のリフレッシュやパフォーマンスの発揮といった好循環へとつながって、その延長に幸福な目標達成があるのかもしれません。その真逆のメカニズムが、ストレスフルな状態から不安や恐怖が膨らみ、望まない現実を引き起こすことなのかもしれません。

幸せに目標達成!いつもの行動を変える一工夫

心・満足・幸福につながる言葉を使う

「大丈夫」「おいしい」「うれしい」「楽しい」「ありがとう」など、会話や思考の端々に盛り込もう。

減らしてみよう、マイナスの呪文
「無理」「別に」「意味ない」「どうせ」「イラつく、ムカつく」など……

む・歩く・話すで行動を変えて気分も変える

深呼吸や休憩、近くを散歩、友人に相談など、リラックスして脳が満足すると、次は意欲が湧いてくる。

動かしてみよう、体と心
ほどよい気分転換で五感をフル活用することを楽しもう。直感力や記憶力、イメージ力も刺激される。

かった・よかった・できたと先取り成功体験

成功イメージを取り入れた受験勉強は困難も楽しめるが、完璧主義や自己否定はストレスがたまる。

ゆるめてみよう、いつもの思い込み
人生は悪いことばかりではない。ダメと決めつけずムリと悲観せずに、興味や関心を広げていこう。

 

幸福を感じることは、よりよく生きる第一歩

これまで勉強や仕事や家事をストレスと感じていたとしても、それで自分をダメだと頭から決めつける必要はありません。見方を変えれば、お子様や自分の中に眠っている能力やパフォーマンスに気づくチャンスです。軽い運動やバランスの取れた食事、快適な睡眠などと一緒に、自己肯定感や自己回復力を引き出すメンタルケアを取り入れて、親子でより良く生きる習慣を実践しましょう。

脳や心のメカニズムは測れないと思われてきましたが、AIや脳科学、心理学も進歩して、定量的な理系の学問からもその働きが次々と明らかにされています。まずは1日3分、ささやかな言葉や行動から。幸福に反応する心身に次々とそのたねを蒔いて、目指す受験はもちろん、その後の大学生活や社会人生活のあり方や生き方をバランスよく育てていきましょう。

 

 

 

実力講師陣による父母のための難関大合格講座レポート

東進英語科講師 今井 宏先生

今井 宏 先生

予備校界の大物講師。ズバリ的を射たフシギなほどわかる授業、心地よいスピード感と豊富な話題、あふれる知識で、受講生を魅了する。
「何でこんなによく理解できるの?」という驚きでいっぱい。生徒の充実感は200%。専攻は国際関係論。
成績アップはもちろん、英語にとどまらない話題豊富な授業内容に、君の見識が広がること間違いナシ。著書多数。

「日本人は英語を読めるけど、話せない」は本当?

英語について、「日本人は読めるけど話せない」とよく言われます。

でも「英語が読める」って、本当なんでしょうか。今ここに現代英米小説を持ってきたとして、1時間で何ページ読めますか?日本語と同じように、4〜5時間で1冊読み通せる人が、日本人の何%ぐらい存在するでしょうか。むしろ「英語は読めません」というのが正直なところなんじゃないか。「読める」というのは実は間違いで、「やっとのことで訳せる」とか、もっと正確に言えば「辞書と首っ引きで、1時間に3〜4ページがやっと」というのが現実なんじゃないか。厳しい言い方をすれば「英語は読めないし、話せない」が実情だと思います。

中高生のお子さんのほとんどが、「一番苦手なのは長文読解だ」と答えます。つまり中高生の場合、「読むことが最も苦手」「読めないし話せないが、時間をかけて少量の英文を和訳することができる」が現状です。「読む」とは、「英語を英語のまま理解する」ということなのに、「日本語訳を通じてやっとのことで分かった気になっている」に過ぎません。実は「読めるんじゃなくて、訳せるだけ」。そろそろ我々は、古い認識から卒業する必要があります。

「国公立大の入試は記述問題中心、私立大は選択式問題ばかりで、重箱の隅をつつくような難問だらけ」。これもまた大昔の話。今から30年前、1980年代の入試問題にはそういう傾向が残っていましたが、少なくとも2016年の入試問題を見るかぎり、国公立も私立も出題傾向にそんな大きな違いはなくなっています。

それなのに、こういう古い認識の結果、大学入試の英語ばかりが悪者にされてしまう。「どんなに受験勉強を必死になってやっても、実際に使える英語は身につかないぞ」と言うんですが、それってホントでしょうか。

知らないのは大人だけ。大学入試の英語はこんなに進化した。

2020年の大学入試改革に向け、各大学は入試問題をますます実用英語化する努力を重ねています。実はもう20年も前から、そういう努力がなされています。例えば、30年前の早稲田大の読解問題では、20分でせいぜい30〜40行読む力があれば何とか間に合いました。

しかし最近の入試を見ると、20分で100行超を読むぐらいの力がないと対応できません。英文の難易度も高まって、英エコノミスト誌に掲載された論文の引用や、キング牧師による超長文の手紙など、ホンモノの読解力が必要。訳すんじゃなくて、英語を英語のまま理解する、いわゆる「速読力」が必要です。英作文も進化しています。昔は例文をたくさん暗記していれば何とかなる「和文英訳」でしたが、今の主流は「自由英作文」。例えば「喫煙を非合法とするべきか否かについて100語程度で自由に書きなさい」「小学校から英語を公教育に取り入れることに賛成か反対か、100語程度の英語で書きなさい」など、昔とは丸っきり出題の仕方が違います。今や英作文で求められているのは、昔のような「ゆっくり通訳する能力」ではなくて、「スピーチ能力」。素早く英語でスピーチを組み立てる能力がないと、対処できません。

リスニングも、30年前と比較して圧倒的に高度になりました。優秀なお子さんが第一志望と考えるような難関大のリスニング問題を聞いてみると、「これはもうハッキリ実用英語」と、自信をもって言える内容です。「講義形式」と「インタビュー形式」に二分できますが、前者も後者も英文は約7〜8分、遠慮なしのナチュラルスピードで、しかも1回しか聞かせてもらえないことも多い。中身もきわめてハードで、環境問題に関する討論だったり、異文化コミュニケーションに関する独白だったり、それに対する設問が10問も15問もついて、英語資格試験と大差ない難易度です。

ハイレベルな問題だからこそひたすら基礎!

今の段階で、大学入試の英語はここまで進化を遂げています。それなのに、世間の認識はいまだに「受験勉強なんかやったって、実際に使える英語は身につかないぞ」のまま。早く認識を変えないと、受験生たちが困ってしまいます。

今や大学入試で必要とされる英語力は「速読力」「スピーチ能力」「リスニング力」。これだけ揃ったら、これはもう十分に世界で通用する実用英語と呼んでいいんじゃないでしょうか。受験勉強をやればやるほど、実用英語能力が身につく。お子さんたちには自信を持って、受験勉強に夢中になってほしいと思います。しかし、入試問題がこんなに難しくなった今だからこそ、基礎の徹底が一番大切です。東進では、受験勉強の入口でまず単語・文法の修得を徹底します。基礎を身につけた後で、じっくり長文読解や自由作文に取り組むわけです。基礎ができていればマラソンで30分先にスタートしたようなもの。10㎞も先んじていたら、簡単に負けることはないでしょう。

100行超の長文でも、慌てることはありません。1分で6行読めれば余裕です。1分で6行なら、120行あっても20分で読み終える。基礎基本を徹底していれば十分なスピードで、慌てふためいて特殊な速読法に走る必要は皆無です。今は落ち着いて基礎基本の徹底を心がけるのがベスト。スタートラインでは、まず英単語と英文法の徹底、そして毎日30分の音読の励行、この2点に集中していただきたいと思います。

東進英語科講師 渡辺 勝彦先生

渡辺 勝彦 先生

基礎から難関大英語までどのレベルにおいても、その指導力は「予備校界の達人」と呼ぶにふさわしい。「受験を楽しむ」極意を伝授し、ごく平均的な高校生を難関大に多数合格させた実績はまさに圧巻。「スーパー速読法」を駆使して、難解な長文問題も速読即解が可能に。明快な口調とテンポの良い授業は時間を忘れてしまう! いつまでも終わってほしくない、とにかく面白く感動的な授業が全国の受験生から大絶賛!!

現在の学力や好き嫌いは全く関係なし、全てリセット

トップレベルの難関大学に現役で合格するには、現在の学力は全く関係ありません。また、現在の成績も全く関係ありません。なぜなら各大学の入試問題の傾向は予めわかっていますので、正しい方法で英単語を覚え、長文を読み、英作文を書けば、誰もが本気で難関大学を目指せるからです。同様に、英語の好き嫌いも全く関係ありません。好き嫌いは知識や情報量に比例します。英語嫌いと言っていたのに、知識が増えるにつれて好きになり、なかには英語の教師になる人もいますから。この私です。

ですから過去はすべて「リセット」してください。英語は応用を学びながら同時に基礎を補っていくことだって可能な科目です。一旦リセットして、ゼロから本気になってスタートすれば、最短で3カ月、遅くても半年あれば、トップレベルの英語力に近づけるのです。すべてにブレーキをかけてしまう「今さらムリ、どうせダメ」という気持ちもリセットしましょう。逆に英語が得意という生徒も、一度リセットしましょう。得意という油断が、苦手に変わってしまうことがあります。得意だからこそリセットして、本当の意味で、英語を完成させることを急いでください。

難関大学現役合格までの絶対なるシナリオ

これからお話する『難関大学現役合格への絶対なるシナリオ』を守ってくだされば、皆様のお子さんはきっと志望大学に現役合格できるでしょう。そのシナリオとはズバリ、「英語は、高2の3月31日までにケリをつける」。つまり高2の3月末までに、「志望大学の過去問を制限時間内に解ききり、ほぼ合格点に近いレベルに到達する」ことです

なぜ、英語を高3に持ち越すと厳しい状況となるのか? 例えば2017年の早稲田大学法学部の入試問題で見てみましょう。7つある大問のうち、第2問1つだけで2000語近くあります。センター試験の英語問題全ての合計が約4000語ですから、いかに分量が多いかがわかります。高3で突然このような超長文の過去問に取り組むと予習だけで数時間かかり、復習する余裕などありません。しかし、高2の3月末までに英語のケリがついている生徒は予習と復習を合わせても30分もかからないでしょう。高3に英語完成を持ち越すと、逆転どころか、学力差はますます広がるばかりです

高2の3月末までにケリがついた生徒は、高3ではこの英語力を維持するだけで済み、余力を理科や社会などの他教科に使えます。また、英語のセンター試験本番レベル模試の結果を見ると、東大に合格した生徒は高3の4月時点で英語は約9割の得点率で、同様に難関私大・国公立大の生徒も、高3の4月で約8割となります。つまり、どちらの生徒も高3の4月の段階で英語のケリがほぼついていることがわかります。次に他教科の一つとして日本史の例を見ると、難関大合格者でも、高3の4月では約5割の点数ですが、12月には合格ラインに達します。英語にかけていた膨大な時間を他教科に振り向けた当然の結果でしょう。高3では誰もが必死で頑張るのは当たり前のことなのです。難関大学現役合格のポイントは高2の3月までに英語のケリがついているか否かなのです

英語のケリのつけ方はこれだ!

現在の英語入試問題は、ご父母の皆様の時代よりもレベルが高く、実用英語に近い内容です。例えば、先程述べました早稲田大学法学部の英作文の問題では、世界の人口の増加のグラフを見て、読み取れることを英語で説明し、その結果、人類が将来直面する問題点について相当長い英文でまとめるなど、極めて難解なものとなっています。いわゆる「受験英語」という言葉は、もはや死語なのです。

では、どうやってケリをつければいいのでしょうか。まず、『英単語センター 1800』を使って1800語の英単語を1カ月で覚えてください。難関大学の長文に出てくる英単語の97%以上は、この1800語に集中しています。次に即戦力となるのが英熟語。『英熟語センター750』を単語と同時進行で1カ月で覚えます。英文法の整序問題や長文問題の空所補充には、英熟語を知っていれば解ける問題が少なくないのです。そして次は英文法。分厚い英文法の参考書を丸暗記するのではなく、大学入試に頻出の英文法の問題を、東進の『システム英語文法編』を使って、徹底的に短期集中でマスターします。その後は構文を150〜200個、音読して覚えてください。構文は、文法と長文の橋渡し的役割を持っています。また、構文中の単語を入れ替えれば英作文も書け、音読することで英語を話す力が同時に身につきます。

最後に、英語長文は、前から順に意味のかたまりごとに区切りながら読み、後ろの情報を前に継ぎ足すように理解していきましょう。段落ごとに要点をつかむパラグラフリーディングを駆使し、文章中にちりばめられたさまざまなディスコースマーカーを意識して読むことで、長文を速く読める力がつきます。私の場合は、『スーパー総合英語』の講座で、生徒たちに1分間で150語を目指させます。

最後になりますが、お子さんが、過去も未来も断ち切って、今日一日に全力を尽くしきるよう励ましてください。ご父母の皆様ご自身も、恐れず新しいことに挑戦し、今日を大切にする姿を、お子さんにお見せになって、ぜひとも最後までお子さんを信じて暖かく見守ってあげてください。

東進英語科講師 大岩 秀樹先生

大岩 秀樹 先生

先生の情熱あふれる授業は、英語アレルギーの生徒でさえ英語好きに変え、英語を得意科目にしてくれる。
また、『英語をカタマリで読み解く』『本物の基礎力にこだわった明るく楽しい』授業は、幅広いレベルの受験生から大好評!『知らず知らずのうちにどんな問題にも通用する本物の力が身につく!』と評判の気鋭の講師。

これからの大学入試は"科目の垣根"がなくなっていく?

大学入学共通テストは知識・技能にとどまらず、思考力や判断力、表現力を問うのが共通テストの目的です。従来の試験なら与えられた情報はすべて活用することが前提の問題でした。しかし、 共通テストは必要な情報を選んだり、組み合わせたりして、ときには設問だけで解答できる問題も出題されます。数学でも、出題の意図を読み解く、つまり、国語の勉強がしっかりできていないと解答できないような形態になっていくと予想されます。そして、英語はこれまでの筆記がリーディングと改められ読解中心に、さらにリスニングの比重が大きくなり、リーディングとリスニングは均等配点になります。

最終的には共通テストを総合的な一つの試験にしたいという理想があり、科目の枠組みはこれから取り払われていくと予想されます。教科の垣根を越えた総合的な視点を持ちながら、科目別の対策を立てていきましょう。

外国語学習のポイントとは

まずは、基礎基本の徹底です。つまり、語彙力増強と基礎文法の徹底理解、英文の読み方の甚本の習得です。共通テストのリーディングは読解中心のテストとなり、試験時間80分で総語彙数は5000 ワード以上になる見込みです。語彙力を駆使した訳読のみでは時間が足りなくなりますので、「基本が使える」ことが重要になります。

また、リスニングではセンター試験は全問2回の放送ですが、共通テストでは1回のみの放送が 導入されます。 結果、問題数が増えますので試験時間の約30分、フルで集中するトレーニングを普段からする必要があります。加えて、これまでのリスニングはアメリカ英語が中心でしたが、今後はイギリス英語や英語を母語としない人の英語も出題される予定です。
つまり、日常の音読学習がリスニング対策の一環になりますので、音源を活用した正しい音読が重要になります。単語や英文法は努力により短期間でも習得可能ですが、リスニングは耳作りが必要なため、努力しても数力月程度では身につきません。今すぐ始めることが何よりも重要です。

本物の基礎力≒応用力を身につける

学習に基礎・基本が大切なのは言うまでもありません。しかし、合格できない受験生の大半は、基礎・基本の意味を理解していないのです。基礎・基本は「簡単なこと」、応用は「難しいこと」ではありません。基礎・基本問題は一つの知識で解答可能な問題、応用問題は二つ以上の知識、つまり基礎・基本を総合して解答する問題なのです。ですから、解答が正解でも、正解の理由が分からず正解しているものは本当の実力ではありません。普段の学習はもちろんのこと、模試などは特に正解の理由が説明できるようになることが重要です。高3になる前に終わらせるべき課題は、本当の意味での基礎力養成です。思考カ・判断カ・表現力の礎となるパーツを取り揃える。また、「インプットのためのインプットではなく、アウトプットのためのインプット」という意識を持って学習することで、身につくカが大きく違ってきます。

強くおススメしたいのが、音源を用いた音読学習の習慣化です。この学習により言語力も向上し、リスニングのみならずスピーキング力も向上します。また、繰り返し学習も重要です。書く・読む・聞くなどさまざまな角度から繰り返すことで、学習内容の定着力がさらに強くなります。

最期に、ご父母の皆様にお願いです。 本番が 近づくと、A判定を取っている受験生でも不安を覚え、志望校を下げてしまうことさえあります。自分1人と考えてしまうと萎縮してしまいがちですが、受験は個人競技ではありません。学校、家庭、予備校そして支え合うライバルである友人など、「皆で乗り越える」という感覚を持ってほしい。それには、周りの大人が同じ情報を持ち、同じ方向を向くことが重要です。しかし、家・学校・予備校は、その場にいるお子さまの顔しか知らないのも事実。そこで、面談などに足を運び、三者が同じ情報を共有するための架け橋となっていただけますでしょうか。最後に、お子さまには「貴方をちゃんと見ている」と伝えること。親の言葉はほかの誰の言葉よりも、受験生の強い心の支えとなるのです

東進数学科講師 河合 正人先生

河合 正人 先生

延べ20万人以上の生徒を指導し、数多くの締切講座を記録する予備校界を代表する講師。
本物のプロ意識で指導し、第一志望校に合格した受験生は多数。作問者の考えにまで及ぶ「流れを大切にする」授業では、心底から数学の面白さを体感することだろう。
『センター数学分野別問題集』(東進ブックス)では、研究し尽くされたデータ分析が絶大な人気を獲得し、高校教材としても採用される。

大学入学共通テストは、センター試験とここが違う

2021年の1月から大学入学共通テスト(共通テスト)に切り替わります。センター試験と共通テストの数学の出題形式は大きく違うのです。例えば、2人の生徒が宿題の数学の問題について解き方を話しているという設定です。試行錯誤をしながら、問われている題材を掘り下げて考える様子が何パターンも描かれています。単に答えの値を求めるだけでなく、さまざまな考え方を俯瞰し、課題解決の過程に着目する。これが共通テストなのです

2017年11月の試行調査では正答率は軒並み低くなっていました。2018年11月の二回目の試行調査の結果を基に分量や難易度の最終調整がされる予定です。今までは試験の制度が大幅に変わる際、前の制度で学習していた浪人生向けに別の問題を作成するなどの移行措置がとられてきましたが、大学入試センターはこうした移行措置を今回はとらないと発表しました。浪人生も現役生も同じ問題が出題されるのです。高2生は現役で合格できなければ対策時間が不足し圧倒的に不利だ、ということを今のうちに認識してください。

センター試験は約55万人が受験する試験です。私立大学を受験する生徒でもほぼセンター試験を受けますが、それは「センター試験利用入試」を採用する私大が多数あるためです。受験生にとっては、このシステムを活用することで私大がセンター試験の得点で合否判断されるため、国公立の前期日程の直前対策にしっかり集中できる利点があります。後期日程もありますが、定員のほぼ9割は前期で決まるのです。

日本には800近い大学があり、うち8割は私立大。収容率は92〜93%といわれています。人数だけで見れば入学しやすくなったように思えますが、難関大の倍率は第2次ベビーブーム時代だったころとほぼ変わっておらず、むしろ人気が上がっています。一方、私立下位の45%は定員割れしていて、二極化が進んでいます。また最近は推薦入試・AO入試で大学に入学する割合が増えています。多くが高校の成績や面接・小論文などで選抜を行いますが、この推薦入試やAO入試で国公私立大入学者全体の約44%も占めているのです。さらに、浪人生は約10万人もいて、少子化でも浪人生は増えています。

「大学全入時代」などとは、生徒数と募集人数を単にグロスで考えたまったく誤った判断だとおわかりでしょう。

何のために大学に行くのか、まず親子で話し合いを

環境が厳しくなる中で、「何のために大学に行くのか」を今から親子できちんと話し合っておかれるべきだと思います

ここで、私の息子の大学受験の話をしましょう。私はそのころ朝6時に出勤して夜11時過ぎに帰宅、家で長男の勉強を見てやることはおろか、進路について話す時間も気力もありませんでした。息子は現役生のとき、十分な力量もないのにセンター試験より二次試験の配点比率が高い難関大の理学部物理学科を受け不合格。そこで初めて私は息子と話をしました。なぜ理学部の物理学科を受験したのか理由を聞くと、「勉強しなくてもいい点が取れていたから」。

すべての受験生が目標を持っている訳ではないのです。面と向かって話し合った後に、彼はこれまで秘めていた医学部に進みたいという志を言い出しました。具体的な目標を持てたことで生活は一変しました。毎朝早起きして、予備校の開門前にその門の前で英単語を必死で覚えているのです。テレビも観ない。ベッドに入ることも忘れ、椅子に座ったまま寝ている姿もありました。1年間の猛勉強の末に臨んだ入試で医学部に合格し、現在は医師になっています。

受験のサポートは親としてできる最後の仕事

振り返って、当時の私は「将来」や「目標」という言葉に不信感がありました。難関大に現役合格する生徒の何倍もの人数の生徒が不合格になっている現実を見ていたからです。

でも、目標なしではモチベーションは上がりません。逆に、目標が決まれば子どもは主体性を持ってどんどん前に進んでいける。高校生になると、親が干渉しすぎるべきではないという風潮があります。でも、遠慮しすぎず、思ったことは口に出してもいいのではないでしょうか。この手で育て、性格もわかっている子どもです。子どもの適性は学校や予備校の先生より、お父さんやお母さんの方がわかっている

親子で思いが一致すれば子どものやる気は必ず引き出せるはずです。一緒に考えよう、いつでも話は聞くよ、とまず言ってみてください。話題を共有するため、大学のオープンキャンパスや東進の大学学部研究会などのイベントも活用し参加していただきたいと思います。大学を卒業すれば、あとは就職や結婚、これは本人が決めることです。受験のサポートは、親としてできる最後の仕事ではないでしょうか

 

 

 

共通テストに親が備えること

骨抜きとなった大学入学共通テスト。いま保護者が備えるべきは?

2021年4月の入学者から実施される「大学入学共通テスト」で、文部科学省は大学入試英語成績提供システムの導入延期に続き、国語と数学の記述式問題の導入延期を発表しました。2020年度大学入試改革の2つの柱となるはずだった制度の相次ぐ延期により、英語は「聞く・読む」の2技能を測るものに戻り、全教科でマークシート方式の出題となったことで、大きく変化するのは英語リスニングのみとなりました。

 

先の見えない激動の時代に備える教育改革は待ったなし

2013年より文部科学省が進めてきた大学入試改革の目的とは、既存の価値観だけでは予測できない大変化の時代を生きる子どもたちの学力の育成と評価でした。少子高齢化、グローバル化、情報化が進み、価値観が斬新にクロスする第4次産業革命時代には、テクノロジーを使いながら、他者と協働して目の前の課題を突破し、新しい価値を創造していく力が求められるのは明らか。そこで、目指す学力の3要素として

①「知識・技能」②「思考力・判断力・表現力」③「主体性・多様性・協働性」

を掲げ、「高校教育」での育成、「大学入試」での評価、「大学教育」での伸長を一体とした「高大接続改革」がスタートしたのです。「知識・技能」の正確さが問われたセンター入試は廃止され、2019年度から「高校生のための学びの基礎診断」が、2020年度からは「大学入学共通テスト」が導入される予定でした。

 

大学入学共通テストの情報は正確に把握して共有を

2019年11月、文部科学省は大学入学共通テストで実施予定だった大学入試英語成績提供システムの導入見送りを決定しました。続く12月には、国語と数学の記述式問題の導入見送りも発表される事態に。いずれも、目指す改革理念と実際の試験体制とが噛み合わず、様々な問題点を解決しきれなかったことによります。英語民間試験と記述式問題の今後の対応としては、萩生田文科相が設置する検討会議において、受験生が等しく安心して受けられるようにするための新たな方針が議論される予定です。英語民間試験については24年度からの導入を目指しますが、記述式問題については期限を定めず、当面は大学の個別試験での積極的な活用を要請することで対応していく模様です。今回、大学入学共通テストの改革が相次いで見送られたことで、各大学の個別入試にも影響がありそうです。今後の入試全体の大きな流れの把握や、各大学の対応については、しっかりと注視していきましょう。再検討に入った大学入学共通テストの現状は、以下の通りです(12月17日現在)

① リスニングの出題比率が高まる 試行調査のリスニングでは、問題数・ページ数の増加に加え、読み上げられる英単語数も3割増加。問題後半では1回の読み上げとなり、実生活に基づく内容の問題が多くなっているのも特徴です

② 国語・数学での記述式問題導入延期民間事業者による採点の公平性や、自己採点に関する受験生の不安を解消しきれないことがその理由。当面、各大学への個別試験による活用が要請される予定です。

③ 大学毎の試験では個人の能力評価が増える 特色入試をはじめ面接や小論文、実技、プレゼンテーション、集団討論や口頭試問など、大学毎の試験では個人の能力評価が増える見通しです。これまでのAO入試は「総合型選抜」に、推薦入試は「学校推薦型選抜」に名称が変わります。

 

学力の3要素は今後どう測られるのか冷静に注目を

大学入試における改革は振り出しに戻ったものの、教育が子どもたちの「生きる力」の育成に舵を切った今、英語4技能や「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」が測られる流れは変わりません。これまで努力してきたことを力に変える行動を心がけましょう。入試制度改革をめぐる混乱に、驚きや不安を覚えるお子様は少なくありません。

思い込みを押し付けてお子様の心配を煽ることを避け、お子様と心を一つに、正確な情報の共有を。文部科学省、大学入試センター、英語成績提供システム参加予定であった団体、各大学の公式HP等、信頼できる情報源の確認が大切です。東進ドットコムでは常に最新の重要情報を発信しています。

 

早めの受験対策スタートで実力を伸ばし、活かす受験に

受験期のお子様は、親に守られて過ごす時代から、なりたい自分に向けて自立する時代へと移行していく大切な時期を過ごしています。親の出番は、この期間をかけがえのない成長の時間と捉えて、何が好きか、何がやりたいか、何を目的に大学へ進むのかをお子様と共に考えサポートするところにあります

部活との両立や健康面、精神面のケア、なりたい自分探しをフォローするのに早すぎるということはありません。「将来こうなりたい」「この大学のこの学部で学びたい」というお子様の夢や志を、お子様に合った方法でアシストすることは、親の大切な役割です。目標について話し合うタイミングが早いほど、志望校対策に十分な時間を充てられるだけでなく、お子様の自信を引き出しお互いの信頼関係を深めることに時間を充てることができます。心と時間にゆとりをもって臨みましょう。

 

 

 

英語学習ここがポイント

「2020年度からの大学入試英語成績提供システム」は導入見送り決定
大学の入試方針の確認を

11月1日、文部科学省は2020年度大学入試より実施予定だった大学入試英語成績提供システムの導入延期を発表しました。新学習指導要領が適用される2024年度からの導入を前提に、仕組みが見直されるという事態です。これを受け、受験生や大学に波紋が広がっています。こんな時こそ、不安を抱えるお子様と心を一つに、落ち着いて正確な最新情報を集め、共有しましょう。文部科学省、大学入試センター、英語成績提供システム参加予定であった団体、各大学の公式HP等はもちろん、東進ドットコムでは常に最新の重要情報を発信しています。

 

入試改革の柱となるはずだった英語成績提供システム

英語成績提供システムは、大学入試センターが、大学入学共通テストにおいて条件を満たした英語民間資格・検定試験を活用すること。大学入試改革の柱の一つとして、2020年度大学入学共通テストから全国で活用される予定でした。受験生となる年度の4月から12月までの間に6団体によって実施される英語民間資格・検定試験を2回まで受けることができ、その成績を活用する大学が、受験生の英語4技能「話す・書く・聞く・読む」を測るというものでした。

 

なぜ導入は見送られたのか

「自信をもって受験生にお薦めできるシステムになっていない。これ以上決断の時期を遅らせることは混乱を一層大きくしかねない」――。記者会見での萩生田文部科学相の言葉です。「高大接続改革」のもと、英語4技能評価を推進するためのシステムでしたが、当初から「試験会場が都市部に集中→地方在住の受験生に負担」「受験料が高額→経済的に苦しい受験生に負担」といった条件の不均衡、各試験の難易度や採点基準の違い、機器トラブルや不正対策に関する運営の課題等が懸念されたままで、試験の公平な実施環境が整いませんでした。本来なら受験のための共通ID申し込み開始予定だった11月1日、ついに土壇場の方針転換となったのです。

 

結局どうなる?2020年度大学入学共通テストの英語

英語4技能「話す・書く・読む・聞く」を測る民間試験の活用延期決定後、大学入試センターから発表された内容は次の通りです(11月15日現在)。

・2020年度(21年1月実施)大学入学共通テストでは、英語4技能のうち「読む・聞く」の2技能を測る英語テストを実施
・読む(リーディング)100点、聞く(リスニング)100点配点となり、センター試験よりもリスニングの配点が増える
・「書く・話す」の2技能は大学ごとの2次試験などで測られる(※各大学の対応について、公式HP等で必ず確認を)
・センター試験で出題された、語句の並び替えや、発音アクセントの正解を選択するような問題は廃止

文部科学省は各大学に対し、英語成績提供システム導入延期を受け、システムを介さずに2020年度入試に独自で民間試験を使うかどうか、12月13日をめどに方針を決定して公表することを各大学に求めています。当初全受験生に英語民間試験を課すとしていた国立大学協会はすでに運用を延期することを決定しています。また、私立大学では具体的な活用法が決定していないところも多く、最新情報の確認が必須です。

 

英語で発信できる人を目指して英語4技能でその扉を開く

英語成績提供システム導入が見送られた一方で、英語4技能が評価され活用される時代は加速しています。仕事や研究の舞台がグローバルになるなか、TOEFL iBTⓇにおけるSpeakingスコア世界最下位(2017年)に置かれた日本人にとって、英語教育の見直しが喫緊の課題であることに変わりはありません。相手の考えや気持ちを読んだり聞いたりして理解し、自分の意見を話したり書いたりして伝えることのできる英語4技能は、試験対策にとどまらず、磨くべきスキルといえます。大切なのは、進化する社会に対応できる技能です。大学受験のためという認識にとらわれず、お子様の将来に役立つコミュニケーション能力として、スキルアップを応援しましょう。

 

伝わる喜びを体験する機会を増やし英語を楽しむ側へ

「英語ができる」とは、文法を知っていることや学習時間の長さのことではなく、英語を操り楽しめること。英語が苦手というお子様は、英語を使ったコミュニケーションの楽しみ方をつかめていないだけなのかもしれません。これまでの学校教育では、英語を読むことに重点がおかれていたわけですから無理もありません。文部科学省の調査によると、現在、話す(speaking)を授業に取り入れている学校では、読む(reading)聞く(listening)の点数が高いということがわかっています。話せた、伝わった、という成功体験を味わうことで、また話したくなり、使いたくなるもの。将来活躍するためにも、早くから英語を楽しむサイクルを回せるようになっておくといいでしょう。学校の授業や講座はもちろん、スマホなども活用して、そのような環境を持ちたいものです。

 

日常に英語4技能を取り入れるなら

Speaking 話す

授業や講座を使って臆さず英語で話す機会をたくさん作ること。ボキャブラリーを増やすこと。

Writing 書く

AI添削などを用いてどんどん書く。SNSを使って英語で情報発信するのも力がつきます。

Listening 聞く

とにかくたくさんの英語に触れる。ウェブ等を活用しましょう。リスニング問題の演習も良いです。

Reading 読む

英文を理解したら、ネイティブスピーカーの音声を真似て音読する。簡単な英語を多読することも有効です。

お子様が英語を読んだり聞いたりしたら、それについて自分はどう思うか、英語で話す機会を。黙読のみで頭で記憶したり理解するだけではなく、音読や会話によって体を通して表現することは英語を楽しむ近道です。世界に目を向けると、ノンネイティブが話す英語は広く通用しています。友達や家族で音読し合うことで、その感覚に親しむと良いでしょう。成功体験の積み重ねは自信を引き出し、技術を高めます。音読の繰り返しに慣れることは単語の暗記効率を高めることにもつながります。

 

今どき英語学習の3大ポイント

1 本物の基礎力と応用力を

思考の前提となる基礎や基本をおろそかにしないこと。受験勉強には応用問題をたくさん解かなければならないのではと考えられがちですが、基礎=簡単、応用=難解とは限りません。応用問題は複雑に絡み合った基礎知識を統合して解答するもの。難題を解きほぐすには基本の理解が不可欠です。それには模擬試験等も受けっ放しにせず、しっかりアドバイスを受けて基本の完全理解に役立て、復習効果を高めましょう。解けた解けないに一喜一憂しないこと。

2 アウトプットを意識する

試験のために単語を暗記するのではなく、実際に英語を使うためのパーツを備える意識を持ってボキャブラリーを増やす。自らがこうなりたいと思う意識次第でお子様の英語学習は変わります。センター試験が、単語→文法→読解のステップアップ式で各段階の能力を試したとすると、共通テストはそのすべてが前提。インプットしていることをどのようにアウトプットするか、個々の思考力、判断力、表現力が試されます。インプットのためのインプットから脱却して、英語を使って何をしたいか、アウトプットを意識した学習を。

3 繰り返し学習を活かす

スピーキングやリスニングの学習を増やすことで「形」に慣れることはとても大切。例文の暗記や暗唱ができるくらいのレベルになると、言葉の反射神経が向上します。さらに、大局を掴むことで詳細に理解し、対応力を高めることもできます。これらはすべてコミュニケーションのベースとなる力。あらゆるスキルの上級者がそうであるように、形の応用で上達すると考えて、同じパターンを繰り返すよりも、飽きのこないパターンを使い分けて手数を増やす工夫を。繰り返し学習の習慣をつけましょう。

 

 

 

注目の大学・学部最前線

新しい社会を生きるために、どの大学・学部・学科で何を学ぶか?

大学の多様化が進んでいます。18歳人口の減少や、人工知能(A I)・情報通信技術(I CT)の高度化、さらに新型コロナウイルスの影響を受け、子どもたちを取り巻く環境は激変しました。大学でも、大学間や学部間はもちろん、産業界や海外・地域コミュニティへと領域を広げた斬新な連携、分離横断化、国際化、専門特化などによる、新しい社会への対応が求められているのです

入試の形式をはじめ、教育の内容、大学の序列に及ぶ変化は、親の世代の大学・学部・学科のイメージに当てはめて捉えられるものではありません。新しい社会や先端技術をお子様の人生に生かすために、どの大学のどの学部で何を学ぶか、お子様と共に選択していくための準備は万全でしょうか。

親も大学のポリシーや環境、お子様の将来につながる新しい学びや研究を知っておくことで、大学選びにとどまらない人生のビジョンを共に考える良きアドバイザーでありたいものです。入学後に後悔しないよう、古い価値観にとらわれず不安に振り回されず、良質な情報を集めて、時にクールに時にワクワクと事実と向き合うことを心がけましょう。お子様の未来展望のヒントに、新しい学びをダイジェストで紹介します。

 

広い視野から答えのない課題を解き明かす情報〈文理融合〉系学部学科

IoT(Internet of Things)で人とモノがつながり、さまざまな知識や情報が共有され、今までにない新たな価値を生み出し、課題や困難を克服していく未来社会。そこで活躍する人材養成を目指しているのが、情報(文理融合)系の学部です。文系・理系の枠を越えた幅広い知識と教養を身につけ、グローバルなICTの理解、情報に関する法律知識や法的思考、AIなど、法律が未整備な分野への国際的視点に立った知見を身につけます。

京都大学工学部情報学科レポート
「ロボットが人間の仕事を奪うのではない。先端技術をどう使うのかは、常に人間が考える。工学×デザインをテーマに最先端の技術を使って現実社会が期待している仕事を混乱なく実現することを考え実行する」(2020大学学部研究会より)

・東京工業大情報理工学部
・早稲田大学人間情報科学部人間情報科学科
・関西大学システム理工学部数学科

 

グローバルを舞台に専門性を発揮する国際系学部・学科

世界を取り巻く課題を発見し、分析し、解決する人材を育成する国際系学部。地球規模で進む情報通信や交通技術などの発達により、人やモノ、金や情報が国や地域を越えて行き交うなか、異なる価値を乗り越えるコミュニケーション能力と協調性を発揮し、新しい価値を創造する能力や、次世代までも視野に入れた社会貢献の意識を持った人財を育てます。言語、文化、経済、政治など、活躍の舞台も多岐に渡ります。

青山学院大学国際政治経済学部国際政治学科レポート
「世界情勢の背景に何があるのか、答えが一つではないところから考える。
重要なのは、”Why”と”How”。なぜそうなっているのか?どうすればいいのか?
頭だけで考えるのではなく、データを集め、インタビューし、論証し、研究する」
(2020大学学部研究会より)

・国際教養大学国際教養学部
・関西学院大学国際学部国際学研究科
・中央大学法学部国際企業関係法学科

 

先端技術を駆使して新しい価値を生み出すデータサイエンス系学部・学科

数理的思考力とデータ分析・活用能力を持つ人財を育成し、社会に価値やサービスを生み出すことを目指す データサイエンス系学部。文系・理系を問わない全学的な数理・データイエンスを用いて、社会の発展を支えるための価値ある情報を取り出して意思決定に活かす能力を磨きます。専門知識やスキルなどの理系的基礎のうえで、専門性を有する仲間とコミュニケーションを図りながら進められる文理融合型の学びです。

東京大学工学部システム創成学科レポート
「膨大なデータに人間の経験とコミュニケーションを加えることでチャンスを見つける。あらゆる要素を統括する人間が個人や組織のために効率的かつ効果的な意思決定を下すことをサポートし、将来の有用な行動につなぐ」(2016大学学部研究会より)

・滋賀大学データサイエンス学部データサイエンス研究科
・明治大学総合数理学部現象数理学科
・同志社大学文化情報学部データ科学基盤コース

 

お子様の「なりたい自分」に近いのは?
大学・学部・学科選びのポイント

1 お子様の将来を共に考える
将来の目標から逆算して志望校を考えてみましょう。興味があること、就きたい職業など、時間に比較的余裕のある高1から高2の間に考え始めることをお勧めします。

2 進みたい学部・学科を見つける
名称だけでは特徴や専門が分かりにくい学部・学科も増えています。思い込みやイメージで判断せず、お子様に必要な学びが身につく学部・学科をしっかり調べましょう

3 個別の大学を調べる
大学は理念に合った学生を求めています。ディプロマポリシー、
カリキュラムポリシー、アドミッションポリシーを理解して、古い受験感覚を持ち込まないようご注意を

お子様と一緒にチェックしましょう!

・カリキュラムはどうなってる?
・先生の数や研究実績は?
・就職率はどれくらい?
・学費や奨学金制度は?
・学生数は多い少ない?
・施設や設備は充実してる?
・留学プログラムはある?など

 

親もぜひ!早めの情報収集を始めましょう

最先端研究チームの一員になりたい!語学を究めて海外で活躍したい!
地元に新しいビジネスを生み出したい!食やスポーツを通して健康を支えたい!
お年寄りや子どもの役に立ちたい!AIやICTを駆使して世の中を変えたい!…
大学で学ぶことがどんな生き方につながるか、お子様の夢から逆算して受験を計画してみましょう。志望校は国公立か私立か、どんな選抜方法を利用するか、部活や学校行事と両立したいのかなど、具体的に傾向と対策をイメージするとモチベーションも上がるもの。入りたいと強く願う大学を目標にできれば、そのために努力する経験は、人生の大きな力となるはずです。

 

 

 

データで見る大学受験

わが子の特性、個性、能力を最大限に発揮できる入試方式を選ぶために

2021年度入試では、「大学入学共通テスト」がスタートするほか、一般入試が「一般選抜」に、推薦入試が「学校推薦型選抜」に、AO入試が「総合型選抜」に変更されます。受験生にとっては、自分に合った試験を選んで受験したり、同じ大学を複数回受験することが可能になったりするメリットがある一方で、大学にとっては、アドミッション・ポリシーに合ったモチベーションの高い学生を入学させることで、教育や研究に好影響を与えられるメリットがある新たな入試方式。

なぜ、どのように変わるのか、把握していますか? お子様と共に志望校を検討する前に、その背景を理解し、それぞれの入試の特色や狙いを知ることで、親世代の受験イメージを更新しましょう。

 

入試方式別に見る、大学入学者の今

現在、私立大学における一般入試による入学者の割合は半数を下回り、推薦入試・AO入試による入学者は全入学者の半数を超えています(54.1%)。国公立大学でも推薦入試・AO入試の導入が進み、国公立大学を合わせると約5人に1人が推薦入試・AO入試による入学者です(19.3%)。

国立大学では、2015年より入学定員全体の30%を推薦・AO入試や国際バカロレア入試からの入学者に割り当てることが目標とされているため、今後さらに拡大することが予想されます。

大学入学者の入試形態別割合(2019 年度)

出典:文部科学省「平成31 年度国公私立大学入学者選抜実施状況」

 

なぜ入試方式は多様化するのか?

これまで私立大学を中心に推薦入試・AO入試が拡大した背景には、入学者を早く確保したい大学側の経営戦略と、早く合格を決めて安心したい受験生・保護者の心理が合致したことが挙げられるでしょう。しかし、少子化が進み、2000年には132万人だった高校卒業者は2019年には105万人となりました。大学進学率も54.8%に上昇しています。

グローバル・AI化とともに社会が大きく変化し、大学で学ぶ理由も多様化が進む現在、大学入学はゴールではありません。学力試験を課さないケースも多かった推薦入試・AO入試に代わる学校推薦型選抜、総合型選抜では、各大学が実施する評価方法(小論文、プレゼンテーション、資格・検定試験の成績等)か、大学入学共通テストの少なくともいずれか一つによる評価が必須となります。

個人の特性や能力だけでなく、学力と合わせて多面的・総合的に評価することで、どんな学生がどんな環境で何を学ぶかという未来志向にシフトしているのです。

 

どう変わる?「学校推薦型選抜」と「総合型選抜」

学校推薦型選抜の推薦入試からの変更点

①各大学が実施する評価方法等(例:小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、各教科・科目に係るテスト、資格・検定試験の成績等)、大学入学共通テストの少なくともいずれか1つによる評価を必須化。
②本人の学習歴や活動歴を踏まえた「学力の3要素」に関する評価を記載すること、大学が選抜でこれらを活用することの両方を必須化。

 

総合型選抜のAO入試からの変更点

①調査書等の出願書類だけでなく、各大学が実施する評価方法等(例:小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、各教科・科目に係るテスト、資格・検定試験の成績等)、大学入学共通テストの少なくともいずれか1つの活用が必須化。
②志願者本人の記載する資料(例:活動報告書、入学希望理由書、学修計画書等)の積極的な活用。

さらに今年は、新型コロナウイルス感染症対策として、学校推薦型選抜・総合型選抜共通の配慮事項が検討されています。出席日数が少ないことや中止・延期等となった部活の大会や資格・検定試験に参加できず結果が記載できいことで不利益を被ることのないよう配慮することや、努力のプロセスや大学で学ぼうとする意欲を多面的・総合的に評価することなど(5月14日現在)実施時期についても、国立大学協会と文部科学省との話し合いの場で繰り下げが検討されています(5月18日現在)。

しかし、私立大学を受験する場合、総合型選抜では出願開始前に「エントリー」期間を設けるなど、早期に学生確保に動く大学も多くなる可能性が高いので、志望校の情報はこまめなチェックが欠かせません。

2021年度は、共通テストの導入や新型コロナウイルス感染症の影響など、入試動向の予測が難しいことから、早期に進学先を確保したい受験生が総合型選抜や学校推薦型選抜に集中することが予想されます。どの大学で何を学びたいかを検討するお子様に、多様な入試方式から何を選ぶか、お子様に合った方法は何か、保護者がアドバイスできることを考えておきたいものです。東進では進学情報をはじめ教育講演会や説明会で、常に最新の情報をお知らせしています。

参考文献/東進進学情報

 

 

 

大学選びの新常識

オンラインオープンキャンパス

2020年度のオープンキャンパスは、新型コロナウィルス感染症対策のため多くの大学でキャンパス来訪型の開催が延期や中止に。代わってオンライン参加型による新しい形式のオープンキャンパスが続々と開催されました。実際の大学を歩き回ることこそできないものの、サイトにアクセスするだけで、限られたスケジュールでは周りきれない複数大学・学部の情報を、時間や場所を問わずに効率よく比較検討できるようになったといえます。学部毎のガイダンスや模擬授業をはじめ、留学や就職情報、施設や寮案内など、今後各大学が配信するコンテンツやwebイベントは、保護者も積極的に活用したいもの。お子様との情報共有や意見交換に役立つはずです。 これまでは、仕事や家事で時間が取れなかったり、調べたい大学が遠方だったりすると、キャンパス来訪型なら諦めざるを得なかったお子様との同行も、オンライン参加型なら無理なく実現。親目線の条件面チェックにとどまらず、親世代から変化した大学の雰囲気や最先端の取り組みを、お子様目線で実感するチャンスです。お子様が現実の入学の門をくぐる日をイメージして、自宅から親子でシミュレーションしませんか。

 

オンラインオープンキャンパスの基礎知識

お子様の進学先を明確にイメージするための重要な機会であり、大学のアピールを知る貴重な機会でもあるオープンキャンパス。オンラインオープンキャンパスに参加する際は、そのメリットを最大限に生かしましょう。

2020年度は主要な国立大学(旧七帝大)および私立大学(早慶上理、明青立法中)のほとんどがオンラインオープンキャンパスを実施しました。見やすい模擬授業や混まない個別相談、気候に左右されないキャンパスツアーはオンラインならでは。それぞれ事前申し込みが必要な場合があるので、各大学のホームページの確認は必須です。

 

ある日のオンラインオープンキャンパス

お母さんの参加シミュレーション

① 参加を申し込む

個別参加のイベントには手続きや準備が必要な場合があるので、慌てずに事前に確認しておく。

② 大学・学部学科説明会に出席する

大学・学部学科の強みやアピールを聴いて、希望する将来の進路と合致しているか見極める。

③ キャンパスライフを体験する

キャンパスツアーで主要施設や学生の雰囲気等を自由に見学。わが子の大学生活をシミュレーション。

④ 模擬授業に参加する

予約していた模擬授業やオープンラボに出席。体験内容はもちろん、学内環境からも大いに触発される。

⑤ 受験情報を確認する

入試説明会でわが子に合った受験方法をチェック。大学HPやパンフも同時活用して詳細確認。

⑥ 疑問・不明点を質問・相談する

zoom等による個別質問・相談なので訪ねたい疑問点をダイレクトに解決。待ち時間は下調べで有効活用。

⑦ 複数の大学を家族で検討する

気になる大学を比較・検討。実際に足を運びたい大学を家族で相談する。夢や目標、将来について語り合うコミュニケーションを円滑に。

 

オンラインオープンキャンパスの注意事項

開催要項を確認する
例年、来訪型オープンキャンパスが集中的に開催されるのは7~8月。今年の動向はまだ未発表の大学が多いので、各大学のホームページやSNSでこまめに情報を確認しましょう。オンラインオープンキャンパスの場合は、長期間開催されるものと、開催日程が限定されて参加予約が必要なものとがあります。複数の大学で参加を考えるなら、オンラインでも配信日程が重なる可能性があるので、調整しておきましょう。

事前予約を忘れない
大学や企画やイベントによっては、事前申し込みが必要です。人気のイベントは先着順で受付を締め切ることもあるため、手続きは早めに。日程やアクセス方法が変更になる場合もあるので、各大学のホームページやSNSは定期的に確認しましょう。

当日のトラブルを防ぐ
申し込み手続き後、大学からメール等で参加方法が届きます。アプリのダウンロードやインストール、スマホの充電など、直前のトラブルに慌てないためにも、必要な準備は余裕を持って進めておきましょう。

 

 

 

未来「職業」研究

「働き方改革」「新しい生活様式」の時代
未来の仕事や職業をどうとらえるか

リモート会議や在宅勤務の導入、コンピュータやAIの発展に伴うICT(情報通信技術)活用など、仕事や職業を取り巻く環境は一変しました。これから「働き方改革」や「新しい生活様式」の浸透した社会を生きていくお子様の未来の仕事や職業を、どのようにとらえたらよいでしょうか。

大学で学ぶ時間の先には、社会人として仕事をする時間が長く濃密に続きます。2013年に英オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン博士が発表した「雇用の未来」における10年後に消える仕事のリストも記憶に新しいなか、親の立場からも思いをはせずにはいられない問題でしょう。

お子様にとっても、自分はどんなふうに働きたいかを今考えることは、将来の大学の学びにつながる大切なステップです。それは不安ではなく、ワクワクであってほしいもの。不確実な社会において、遠い未来を予測することは難しくても、現在が未来へつながっていることは確かです。職業や仕事についての価値観や将来の働き方のグランドデザインを、親子で見直してみるのに、今ほど絶好のチャンスはありません。

 

求められている 「コミュニケーション能力」とは

2020年の就活では、コロナ禍の影響を受けた合同企業説明会などのイベント自粛や、オンライン面接への切り替え、経済悪化による新卒採用の取りやめ等が起きました。しかし、業界・企業・学生がそれぞれの立場で苦戦を強いられながらも、2021年3月卒業予定の大学生の就職内定率(内々定含む)は12月1日時点で93.4%。例年並みの水準に届こうとしています(リクルートキャリア調べ)。本来、景気動向に左右されやすい就活ですが、人間の適応力は捨てたものではありません。日本経済団体連合会(経団連)は、毎年「新卒採用に関するアンケート調査」を実施し、採用で重視した点を集計しています。それによると、最も求められたのは15年連続で「コミュニケーション能力」。以下、「主体性」「チャレンジ精神」「協調性」が続きます。企業が求めるのは「企業・社会の一員としてのコミュニケーション能力を持ち、やるべきことを主体的に考え行動することができるチャレンジ精神に富んだ人材」ということができるでしょう。

一方、「人生100年時代」を迎え、高度成長期時代の年功序列モデルを土台とした日本の企業風土は大きく変わってきています。リモートワークの導入や副業の容認などが進み、起業や個人活動、プロジェクトやコミュニティでニッチトップが目指せる時代でもあります。今求められるコミュニケーション能力とは、もはや限られた領域の対人的なものではありません。言葉も価値観も文化も違う人や、ロボットやコンピュータと協働する社会に不可欠な能力として、複雑な状況における答えのない課題や未知の課題に向き合い、試行錯誤しながら意欲的に取り組む原動力となるはずです。ネットやグローバル社会においては、相手は企業や国を越えた「世界」。成績の良し悪しさえ絶対的な強みとは言い切れない世界で、余人をもって代えがたい存在感を放つコミュニケーション能力が、あらゆる仕事の可能性を広げるものとなるでしょう。その可能性の種は、お子様が好きなことをとことん追究する姿や、自ら課題を見つけて学ぶ姿に隠れているものかもしれません。保護者も視野を広げて、共にワクワクしながらその芽を育んでいきましょう。

お子様の夢を共に描くことから始めよう

 

親子で語りたい働くこと、生きること

ユネスコが1996年にまとめた教育の4つの理念は、「知ることを学ぶ」「なすことを学ぶ」「共に生きることを学ぶ」「人間として生きることを学ぶ」というもの。2010年、新たに「自らと社会を変えることを学ぶ」が追加されました。既存ルールに合わせて知識を詰め込むばかりでなく、自らが求める未来社会はどのように変わるべきかを考え、実践しようというものです。世界は、自分の生き方を支える常識や価値観について、リスクや不確実性も踏まえて、公正かつ冷静・批判的に考えられる力を求めています

自宅で過ごす時間が増えた今こそ、親子で働くことや生きることについて、少しずつでも本音で語ってみたいもの。価値観が多様化し、残念ながら親のアドバイスでさえもお子様に対して的を得ているかどうかはわかりません。しかし嘆くこともありません。世代や背景が違うのですから意見は違って当然。実践したいのは親の正解を押し付けることではなく、お子様の常識や価値観とのすり合わせから未来を切り開くことです

「ぼく(私)にはこんな夢があるんだ」という話になったら、先回りや否定をせずに、お子様の言葉に耳を傾け、お子様の好きなことや新しい側面を発見していきましょう。お子様に自信と勇気を与え、親子で夢を引き寄せる心構えです。

✖️「そんな夢、通用しないでしょ」→否定しない
✖️「いや、お父さんの考えはこうだ」→遮らない
✖️「仕事とはな…人生とはな…」→押し付けない
✖️「どうして?なんで?いつ?」→問い詰めない
✖️「お母さんの時はこうだったのよ」→比べない
✖️「…………………」→固まらない、無視しない

○「そうか、ぜひかなえていこうよ」→共感する
○「夢があるんだね、夢は大切だね」→受容する
○「その話、ぜひ聞きたかったよ」→関心を持つ
○「なるほど、すばらしいね」→あいづちを打つ
○「話してくれるのか、うれしいな」→信頼する
○「すごいなあ、すてきなことだよね」→ほめる

 

「好きなこと」から始める職業研究

知らなかった職業や考えたこともなかった職業を見つけるのはもちろん、これから好きになりそうな職業や、純粋に「面白い!」「挑戦したい!」と思える職業に出会ってください。その際、お子様が自分の好きなこと(や嫌いなこと)を具体的にリストアップし、その理由を分析しながら、挑戦したい分野を探すのも良いでしょう。お子様が自ら情報を取りに行き、取捨選択や比較検討することで、進みたい仕事やなりたい職業に対する価値基準が立ち上がってくるものだからです。目標にしたい職業が見つかったら、そのために必要な専門知識や力を身につけられる大学・学部・学科を探すこともできます。

 

 

 

東進生のリアル

部活や学校行事をあきらめず難関大現役合格を取りに行く東進生の志・習慣とは?

東進ハイスクール・東進衛星予備校の若者たちから誕生する東大現役合格者数は、予備校日本一(802名/2020年)です。そんな東進生を言葉で表すと、「志」。一人ひとりが「あの大学のこの学部に行ってこんな研究がしたい、こんな仕事に就きたい」といった、将来の夢やなりたい職業、達成したい目標を掲げて、多くの難関大学への進学を決めています。

それは、テストの点数や偏差値を上げるため、大学に入るためだけの受験勉強では先の見えない不確実性の時代に、「求めて学ぶ力」は「生きる力」であることを仲間と磨き合って成長しているから。「独立自尊の社会・世界に貢献する人財」の指導方針のもと、高校生活でとことん学ぶと共に、部活に打ち込むことや友情を育むこともあきらめない努力の天才たちです。受験という壁を突破していく彼らは、どんな志や習慣を身につけるのでしょうか。東進が毎年実施している全国の難関大現役合格者アンケートのデータも参照しながら、「東進生のリアル」をご紹介します。

 

部活との両立で文武両道共感力や課題解決能力で心も磨く

東進生には、多くの部活生がいます。全国の難関大現役合格者を見ても同様の傾向があり、部活生は82.0%(資料①)。
その72.9%は高3まで部活を両立しています(資料②)。
好きなことに打ち込む高校生活から得るものは計り知れません。自分で課題を見つけて解決する力や仲間との共感力を育み、「何のために」「どう生きたいか」という進路選択につながれば、部活や学校行事は学ぶ気持ちに火を付ける追い風といえます。

かけがえのない体験を犠牲にしないために東進生が選んでいるのは、部活の日程に応じて授業を受ける時間を調整できる「高速学習」システム。高校生活に合わせた予定を組み、自宅受講やスマホアプリを使い分けながらいつでもどこでも何講でも受講を実践しています。仲間とともに、部活も勉強もあきらめないのが東進生です。

 

東進生の常識、「受験勉強は高2の3月までにスタート!」

台湾デジタル相のオードリー・タン氏は、中学生のときに自らコーネル大学の研究者の論文に感想を送ったことがきっかけで、オンラインで大学の研究に参加するようになったというエピソードがあります。日本の高校生も同じことができるはず。一般に、公立高校では高3の12月ごろに高校の内容を修了しますが、東進生は「高速学習」システムで最も早ければ高2のうちに修了することができます

その鍵を握るのは、受験勉強の開始時期。夢や目標に向かってワクワクと学ぶのに、人と同じペースである必要はありません。難関大合格者を見ても、3人に2人が高2の3月までに受験勉強を開始(資料③)。進みたい大学や学部のための準備に多くの時間を充てています。

 

大学に入ることはゴールじゃない
教科書に書いていない人生の夢の入り口

入れる大学よりも入りたい大学に進むのに、必要な学力を高め、志を深めていく東進生。先駆者の話を聴き、最先端の研究に触れ、同じ目標に向かう仲間と語り合う機会からも、自分の未来を発見していきます。未知の領域に挑む研究者やビジネス界のトップリーダー、世界が注目するアーティストやアスリートとともに意見を交わし合う「トップリーダーと学ぶワークショップ」や、日本を代表する大学の先生方やノーベル賞候補と目される若き科学者の講義に学ぶ「大学学部研究会」「サイエンスセミナー」への参加からも続々と刺激を受けています。

知識をインプットしたら、全方位的にアウトプットすることで夢を形にしていく。大学受験で実力を発揮するのもその一つです。難関大合格者の半数以上もまた、将来の夢を持ち、勉強に対する意識を高めています。

●資料
東進タイムズ編集部2020年合格発表直後アンケート
調査方法/インターネット調査(東進生に限定せず広く一般の受験生を対象)
調査大学および分類方法/①国立大学:東京大学、京都大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、九州大学、東京医科歯科大学、東京工業大学、一橋大学、東京外国語大学、医学部医学科 ②私立大学:早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理香大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、法政大学、中央大学、関西大学、関西学院大学、立命館大学、同志社大学、医学部医学科 
▷サンプル数698件
▷数字は全て無回答を除く100%表示とした

 

 

 

10年後の社会

グローバル化や情報化にコロナ禍が加わり、未来はどこへ向かうのか。そして、わが子はどう生きるのか。社会の大変化が止まらない今こそ、わが子と一緒の時間に、未来の話をしませんか。何気ない会話に、わが子の夢や希望、かけがえのない志が隠れているかもしれません。ここに、日本を代表する大学の先生による「10年後の社会」を見据えた中高生向けメッセージの一部をご紹介します。保護者の想像を超える最先端の学びや研究を知ることは、先入観や決めつけを手放すチャンス。信頼の置ける情報や親子のコミュニケーションを生きる力に変えて、わが子の未来を迎えにいきましょう。

 

「もっと効果的な情報伝達の手段が開発されているはず!」

言葉の理解に心の働きは欠かせない。相手の言葉を誤解したり、何気ない言葉に傷ついたりするのは、受け手の心の特性だ。情報や知識を伝える時に受け手の「認知・心理特性」を考慮することの重要性が広く認識され、認知心理学の研究成果に基づく、よりよい情報伝達方法が開発されている。
(東北大学災害科学国際研究所教授 邑本俊亮先生)

親子で話そう

コミュニケーションが多様になったデジタル社会。その便利さと弊害に対して、言葉の価値や人の信頼関係を守るコミュニケーションやサービスにはどんなものが考えられそう?

 

「文理を越えた視点で多様な分野の新技術と社会をつなぐ」

同じことを正確に何回も繰り返す点では、ロボットの経済効果は高い。
人間にとって大事なのは、何を学び、どんな力を身につけるか。そして、どこで勝負するか。過度に恐れず「自分たちが社会を変えられる」と信じて、挑戦し続けることだ。
(京都大学総合博物館准教授 塩瀬隆之先生)

親子で話そう

人間はAIやロボットに仕事を奪われるだろうか。アップデートされる社会で、最新技術がどのように受け入れられるのかを冷静に見極め、探るためには、どんな取り組み方や考え方が必要だろう?

 

「ヒューマンインタフェース研究はつねに10年先を見ている」

インタフェース研究は、ユーザに最も近い研究分野。そのため「10~20年後にはそのコンセプトが実用化されて社会に導入される」ことを想定して研究が進む。その一つ、「e-コーチング」研究も、徐々に技術レベルが向上し、AIやIoT技術と連携し、人の生活やスポーツ、教育、介護のコーチ役となるときが、いずれ来るだろう。
(名古屋大学情報学研究科教授 間瀬健二先生)

親子で話そう

50年後にスマートフォンやSNSは使われているだろうか。未来には、どんなコンピュータやインターフェースが出現しているといいだろう?

 

「ソフトロボット学でロボットと共存する未来」

ソフトロボットとは映画のベイマックスのようなロボットで、今までのロボットが重視した速度や精度の点ではダメロボット。しかし、人に優しく融通が利く。従来とは異なる価値観に基づくソフトロボット学から誕生した人と共存するロボットや機械が、もっと活躍しているだろう。
(東京工業大学工学院機械系教授 鈴森康一先生)

親子で話そう

従来のロボットから進化した最先端のロボットに、どんな機能を搭載させたい? そのロボットは、人の生活をどのように変えるだろうか。

 

「医師の手を再現したようなソフトロボットが誕生する」

現在、ロボット研究者の間で大きな注目を集めているのが、生き物のように柔らかな構造を持つソフトロボット。手術や動作支援など空気圧駆動の柔らかさを活かしたさまざまなロボットの研究開発を進めるなかで、それらが手術現場などで活躍することを目指す。
(東京大学大学院 情報理工学系研究科教授 川嶋健嗣先生)

親子で話そう

高度化する手術の最先端の現場では、人間とロボットがどんな協力を行っているだろう。未来の医学と協働する学問には、どんなものがあるだろうか。

 

「リエゾン精神看護は、新たな知見の礎に」

患者の心と身体を総合的にケアし、患者とその家族、医師や医療スタッフをつなぐリエゾン精神看護は、新たな知見ではなくなっているだろう。しかし、100年以上前のナイチンゲールの教えが現代の看護の現場で活かされているように、常にその先の新たな知見の礎となり続ける。
(慶應義塾大学看護医療学部/大学院健康マネジメント研究科准教授 福田紀子先生)

親子で話そう

現代社会において疾患や障害とたたかう患者のケアには、どんな専門性や知見が必要だろうか。未来の看護のスペシャリストのイメージは?

参考文献/TOSHINTIMES 大学学部研究会 DIGEST号2020